巷の世はバレンタインでしたねえ
りえ「はい、義理チョコあ~げる」
飛鳥「ありがとーごぜーます」
りえ「そういえば本命さんは?」
飛鳥「さー、ちょっとでかけるとか言ってたけど」
りえ「あ、わかった、多分スッポンポンになってリボン巻いて私がチョコの代わりとかやるんじゃない?」
飛鳥「あー、今年は脱ぎます宣言してるしやりかねないなあ・・・(自分のベッドを見に行く)」
りえ「全身にチョコが塗ってあって私を食べてとか」
飛鳥「りえちゃんじゃないんだから」
(自分の部屋のドアを開ける)
りえ「あ・・・」
飛鳥「・・・」
(飛鳥の部屋にこれ見よがしに大きなスーツケースが置かれている)
りえ「開けろってことだよね・・・?」
飛鳥「やっぱそうだよね・・・開けないでこのまま外に放置するってのも面白そうだけど・・・」
(スーツケースの中からガンと叩く音がする)
りえ「ここで開けろってスーツケースが怒ってる・・・」
飛鳥「このまま宅急便に集荷してもらって学校に発送しちゃうとか」
りえ「あはは・・・それいいかも、全校生徒の前で全裸露出とか」
(再びスーツケースからさっきよりガンと大きい叩く音がする)
りえ「スーツケースが激怒してるみたい」
飛鳥「しょうがない、開けるか・・・」
(スーツケースを開けると全裸の涼子が丸まって中に入っている)
りえ「なんかこれから死体遺棄するみたい・・・飛鳥さんが涼子を可愛さ余って殺しちゃったとか・・・バレンタイン殺人事件だ・・・」
飛鳥「こら、人聞きの悪いこと言わないでくれる?」
涼子「(パチっと目を開ける)やっと開けてくれた・・・飛鳥さん、私が裸でここに入っていた意味はわかりますよね・・・」
飛鳥「はい・・・(彼がお姫様抱っこでベッドに横たわらせると枕の下からゴソゴソ何やら豪華な包み紙のチョコを取り出して起き上がると正座で飛鳥に渡す)」
涼子「はい・・・ハッピーバレンタイン」
飛鳥「やっぱ毎年とはいえうれしいねえ・・・」
りえ「あーあ、恥ずかしい寸劇だし・・・そうそう、私も涼子に本命チョコね(涼子にチョコを手渡す)」
涼子「え?」
りえ「今年はなんだか女の子同士のチョコも公式に認められてるから堂々とやってみた」
涼子「りえちゃん・・・」
りえ「私もベッドに混ぜてもらおうかな(全裸になるとベッドに潜り込んで涼子にぴったり抱きつく)
飛鳥「おおう、何と官能的な・・・俺も入っていいのかな?」
りえ&涼子「どうしよっかな~」